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2012/01/22
第四回介護研修会日程 3月3日10時~12時 「坂の上の雲ミュージアム」
2012/01/09
「微生物の話ーノロウィルスについてー」を更新しました
2011/12/08
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TOP > 悠々企画 介護講習会 日記 > 細菌の名前について
感染症の話から少し離れて硬い話になるかもしれませんが、お付き合いください。
一般的によく知られている細菌はというと
古くは「大腸菌、赤痢菌、ぶどう球菌、結核菌」などが知られ
最近では「ビフィズス菌、ピロリー菌、レジオネラ菌、O157」などが知られるようになりました。
ただ、これらの名前は゛通称゛であって正式な名前ではありません。
かつて細菌は、病原菌の研究から始まった経緯があり
[病名]+[菌]と言う命名法で、名前がつけられていました。
例)赤痢菌、大腸菌など
しかし現在では、全ての生物に共通で「ラテン語2名表記」という形式で
表現されています。
この命名方法は、国際細菌命名規約で細かく決められています。
例) Shigella dysenteria (志賀赤痢菌の事)
Escherichia coli (大腸菌の事)
Helicobacter pylori (ピロリー菌)など
ですから例えば「Enterobacter cloacaeは日本語で言うとなんて言いますか」と言うような
質問を医療現場でもされることがありますが、
その場合は「エンテロバクター クロ アカエと呼びます」としか答えられません。
日本語での名前が付いている菌はわずかですし、それも便宜上呼んでいるだけですから。
これからも色々な菌が問題になり、新聞はじめマスコミに取り上げられるでしょうが、
このようにラテン語で命名された正式菌名をワテン語読み、もしくは英語読みするしかないでし
ょう。
ラテン語を知っている人は少ないでしょうから、どうしても英語読みした読み方が、
広まっているようです。